リチウム電池を分解してみた。~構造勉強

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電圧が出なくなったリチウム電池。 電圧が0.2[V]以下。
充電もできない。

分解してみよう。
乾電池は昔、分解しなくても液が漏れて勝手に分解されたような構造でした。(亜鉛管に黒鉛)
その後リチウム電池が出て、年月がたちましたが分解したことがないことに気づきました。

高価だったこと、危険と言われていたからだと思います。
携帯電話の普及で、リチウム電池は消耗すると膨らんでくるというイメージもできました。

ところで、リチウム電池は今では、リポ電池などとも呼ばれます。
これは、リチウムポリマーということだと思いますが、リチウムイオン電池とリチウムポリマーはどうちがうのか。

自分の解釈では、要するにリチウムポリマーは、リチウム(イオン)電池の一形態である。
電解液を、液体ではなくポリマー(高分子状)にすることで、電極間隔を保ちやすい(電解液をまんべんなく広げやすい)。
これらにより、金属管(容器)を使う必要がない。
これにより、軽量化、量産化が図れ、安価に製造できる。 半面、被覆が弱く内圧で膨らむ。


分解は、ちょっと怖いので、慎重に行います。(吸引毒、可燃性への配慮)
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リチウムポリマー電池を分解。
カッターで被覆を切る。

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アルミの袋を破ると、リチウム電池の本体が出てきました。
独特の刺激臭があります。

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巻かれた電極をほどいてゆくと、刺激臭がさらに強くなります。 吸ったら体に悪そう。
でも、液体は全く出ません。 これは、劣化したからなのか? もともとか?
被覆が敗れたような跡はなかったので、もとより液体は出ないのでしょう。(ポリマーが吸収しているのでしょう。)

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ほどいて板状になった電極を二つに分ける。
写真の上から正極、セパレータシート、負極、という感じです。

正極(+):リチウムイオンを含むポリマーが塗られているのでしょう。
この金属はなんだろう。 よくわかりません。アルミニウムらしいですが、ちょっと硬く感じます。
セパレータ:写真で白く見えるシート。イオンが通過できる材料(ポリプロピレンの多孔体など)でしょう。
負極(-):カーボン(炭素)が塗られた銅箔
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負極の銅は厚みが薄いからでしょう、劣化していてボロボロになります。

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正極をガスで熱してみました。 真っ赤になりますが、特に変化なし。

分解の感想として、刺激臭はあるけれど、それほど怖い感じはなし。
これが、爆発的に燃焼するとは思えない感じでした。

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